注文住宅はどこで建てるべき?住宅会社の種類とおススメ度

相談者
相談者

注文住宅を建てたいんだけど、建ててくれる会社にも種類がいろいろあるみたいで、どういうところに頼めば良いのか全くわからなくなっちゃったわ。

ハスキュー
ハスキュー

注文住宅を建ててくれる会社は、いろいろ種類があります。確かに悩みますよね。

住宅会社にもそれぞれの特徴があるので、一緒に見ていきましょう。

家はどこに頼めば良いの?

まず、住宅を建ててもらえる会社を個人の大工さんから大手ハウスメーカーまで4つに種類分けしました。

①小規模工務店

地元にある個人の大工や、複数人の社員をかかえる工務店。
年間の着工棟数50戸未満
施工坪単価:40万円~70万円程度

②大きい工務店

社員を10人以上雇い、複数の営業所をもつ工務店。
年間の着工棟数50戸以上
場合によっては、モデルハウスも持つ
施工坪単価:40万円~70万円程度

③大手ハウスメーカー

全国に支店があり、テレビCMにも出るような大手企業。
年間の着工棟数500戸以上
施工坪単価:30万円~100万円

④設計事務所

設計を建築士に依頼して、工事は大工さんや工務店に発注。
施工坪単価:50万円~100万円

住宅会社の特徴

では、特徴とおすすめ度をみていきましょう。

①小規模工務店 おすすめ度★★★★★

家族経営でやっている個人事業主や複数人の社員を抱える地域の工務店です。社長が元若しくは現役大工で、設計士や事務を雇っているところが多いです。
あまり営業活動が得意ではなく、今後はさらに淘汰され企業数も減っていくことが予想されます。経営はきびしい状況ですが、私としては、一番のおすすめとさせていただきました。

メリット

①家を建てる大工さんに直接発注することで信頼感が生まれる。
②大工さんの思いがこもった手造りの家ができる。
③設計の自由度が高く、追加工事や変更などの要望も聞いてくれやすい。
④住んでいて何かあったときに、すぐに対応できる。

デメリット

①現場監督がいないため、第3者のチェックが甘い。
②営業的なアフターサービスが弱い。
③工務店に対する情報が少ない。
④長期優良住宅やZEHなどの最新技術を取り入れた住宅は建てられない可能性がある。

②大きな工務店 おすすめ度★★★★

年間10棟以上施工する会社です。その中でも大きいところはモデルハウスもあり、営業に力を入れています。社員を10名以上雇い、営業、現場監督、設計を社員が行います。
これからは、もっと中規模経営の工務店に頑張って地域を盛り上げていってもらいたいですね。

メリット

①現場監督がすべての工事を取り仕切ってくれるため、品質確保ができる
②追加工事や変更などの要望を比較的聞いてくれやすい。
③仕上げ材や間取りの自由度が大手メーカーより高い。
④ 長期優良住宅やZEH等の対応が可能。

デメリット

①大手に比べてネームバリューがなく、安心感が低い。
②営業や現場監督、設計者によって住宅の質が大きく左右される。
③小規模工務店に比べて、設計に自由度がない。
④大工を選べないため、職人によって出来映えが変わる。

③大手ハウスメーカー おすすめ度★★★

テレビCMで出るような会社。建売住宅をメインとするパワービルダーや注文住宅をメインとするハウスメーカーがある。
構造も木造から鉄骨造、鉄筋コンクリート造など様々。研究所を持ち独自開発をして、オリジナリティを出している。建築職でなく営業職が企業を支えている。

メリット

①現場監督がすべての工事を取り仕切ってくれるため、品質確保ができる。
②流通システムが確立しているため、建築材料や資機材が安く調達できる。

③ネームバリューがあり、アフターフォローを含めて安心感がある。
④ 研究所を持ち、最新技術や独自技術を使った建物が可能である。

デメリット

①規格が決まっていて、自由な設計ができない場合がある。
②追加工事や変更に対応してくれないことが多い。

③メンテナンスやリフォームが施工会社前提となり、メンテナンスコストも高くなる傾向がある。
④施工者の顔が見えず、手造りでなく工場生産の建物の印象となってしまう。

④設計事務所 おすすめ度★★★★

設計事務所が建築工事を受注して設計をし、建築会社に施工を外注する。あまり一般的な手法ではないが、こだわりの強い、完全自由な設計ができる。信頼できる建築士を見つけることができるかが大きなカギである。

メリット

①建築士からさまざまな提案を受けられ、こだわりの自由な設計ができる。
②電気や水道などの工事を分けることで、知り合いや信頼ある業者に発注ができる。

③施工会社でなく、第3者の目で施工をチェックでき品質の確保が最もできる。
④照明や外構など、細部のこだわりも建築士の提案を受けながら実現できる。

デメリット

①設計費が高くなり、建築費も高くなる傾向がある。
②情報が少なく、信頼できる建築士を見つけられない可能性がある。

③元請けが設計事務所であり、アフターフォローは弱い。
④設計者にこだわりが強すぎて、建築主の思いが実現できない場合がある。

まとめ

一覧表にすると

  ①小規模工務店 ②大きな工務店 ③ハウスメーカー ④設計事務所
設計の自由度
価格 ×
安いところもある
安心感



アフター
メンテナンス


安心感はあるが
総コストは高い

第3者のチェック ×
最新技術導入

それぞれの特徴をなんとなく理解していただけたでしょうか。

住宅の建築はほとんどの方が初めてだと思います。どの建築会社が自信をもって一番良いということはありません。

やはり、建築会社の選び方のポイントは、信頼できる建築会社を見つけられるかどうか、につきます。

実際に信頼できるかは、工事をしてみないとわからないところもたくさんあります。地元の工務店でしたら、まわりの評判をみなさんから聞いて、大手なら、ネット検索でさまざまな情報を集めながら信用できる営業担当かご判断頂ければと思います。

最後に、一級建築士の立場から言わせていただきますと、

工務店は、『大工』、『営業』、『現場監督』(会社のスタイルにより違う)

ハウスメーカーは、『営業』

設計事務所は、『建築士』

が主導権を握り、信頼関係を結ぶキーマンとなります。

皆様の新居の建築が、幸せな未来を築けるものとなりますことを心よりお祈りいたします。

タイトルとURLをコピーしました